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文献詳細

雑誌文献

臨床外科15巻5号

1960年05月発行

文献概要

外国文献

Transfusion of Cadaver Blood,他

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所属機関:

ページ範囲:P.409 - P.409

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 1930年ソヴィエトのSklifoso-vsky研究所でYudin.S.S.は初めて死体血輸血を臨床に実施した.
 死体の赤血球は死後6〜8時間酵素運搬能力を持ち,白血球は死後10時間,食菌能力を保つている.従つて死後6時間以内に採取した血液は機能的に有効である.次に急死した人の血液には線維素融解現象が見られる.このため抗凝固剤を加えなくとも保存でき,又大量チトラート血を輸血した時に見られる副作用も起らない.保存した死体血は形態学的,生化学的に一般の保存血と殆んど変りがない.死体血は路上その他で急死した死体から取るが成人では2,000〜3,000cc採血できる.死体血は冷蔵庫に保存し血液型,Rh因子,細菌検査その他を行い,一方死体は精密に剖検し,支障のない事がわかつて初めて使用する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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