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症例
特発性総輸胆管拡張症の1例
著者: 島田彥造1 別府俊男2
所属機関: 1岡山大学医学部陣内外科 2外科松田病院
ページ範囲:P.695 - P.697
文献購入ページに移動特発性総輸胆管拡張症は総輸胆管が嚢腫状に異常に拡張し,胆汁の停滞をきたす疾患であつて,Idiopathische choledochus cyste,Dilatation of the common bile duct,Megalocholedochusなどと呼ばれているが,この本態よりして特発性総輸胆管嚢腫,特発性総輸胆管拡張症というよりもむしろ先天性総輸胆管拡張症と命名すべきであると主張するものが多い1)2).
本疾患はLavensonによれば1923年Vater,次で1817年Toddの報告があるがこの2症例には硬化性膵臓炎の合併があり,果して本症か否か疑問視されている.従つて1852年のDouglasの報告をもつて第1例と考えられる.以来,今日までその報告数は300例以上の多きに達している.Shallow3)4)は182例を集め詳細に考察を加えている.
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