文献詳細
文献概要
症例
いわゆるSkip Lesionを示した慢性局所性腸炎の1例
著者: 森田建1 鈴木太1 松尾建1
所属機関: 1日本大学医学部第一外科学教室
ページ範囲:P.91 - P.95
文献購入ページに移動局所性腸炎(Regional Enteritis)は1932年Cro-hn等1)によりIleitis terminalisの名の下に発表されて以来欧米において数多くの報告をみており,またその病型も腸狭窄や糞瘻を形成し,再発を繰り返すような慢性の経過をとるものが大部分である.一方本邦では「いわゆるクローン氏病」としての報告はしばしばみられるが,その多くはいわゆる急性型の症例に関するものであつて2-10)慢性の経過をとる症例に関する報告は少く11-27),またskip lesionの形成が記載された報告は稀である18-21,28).
われわれは最近慢性腸狭窄症状を呈し,病変部がSkip lesionのかたちをとつて多発し,組織学的に局所性腸炎と診断した1例を経験したので報告する.
掲載誌情報