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文献詳細

雑誌文献

臨床外科17巻1号

1962年01月発行

文献概要

症例

分娩と関連し破裂したと考えられる腹部大動脈瘤の1例

著者: 天野景明1 岡厚1 山崎巌2

所属機関: 1東京大学木本外科教室 2厚生会本郷診療所

ページ範囲:P.67 - P.70

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 大動脈瘤破裂に関しては,古くより種々の報告が行われているが,適切な治療方法が確立される以前には,ただ傍観して,死を待つのみであつた.しかし近年血管外科の著しい進歩により,1951年Dubost氏が始めて大動脈瘤の切除,同種保存血管置換に成功して以来,大動脈瘤のみならず,その破裂例をも手術することが可能となり,多数の成功例が報告されている.最近著者等は分娩と関連して破裂したと考えられる腹部大動脈瘤の1例を経験した.開腹手術前診断出来なかつたため,不幸にも救命しえなかつたが,分娩直後の大動脈瘤破裂は文献上殆んどその報告がみられないので,ここに症例を報告し諸賢の批判を仰ぎたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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