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文献詳細

雑誌文献

臨床外科17巻2号

1962年02月発行

綜説

Polybreneのヘパリン中和作用について—実験的,臨床的検討

著者: 志水浩1 吉田茂1 北村斉1 河合進1 重本弘定1 津田弘純1 森本接夫1 大野致1

所属機関: 1岡山大学砂田外科

ページ範囲:P.97 - P.104

文献概要

緒言
 直視下開心術,胸部大動脈瘤手術における人工心肺,腎不全,肝不全における人工腎臓,人工肝臓またある種の進行した悪性腫瘍にたいする制癌剤の局所灌流療法,さらには抗凝固療法にさいして,生体内,装置内の血液の凝固を阻止するためヘパリンを使用するが,終了後はすみやかにヘパリンを中和して血液に正常な凝固性を回復させ,術後出血を防止することが必要となる.
 従来この目的のため主としてプロタミン硫酸塩が用いられてきたが,最近4級アンモニウム塩の重合体(C13H30Br2N2)Xであるポリブレン(Polybrene)(1,5-dimethyl-1,5-diazaundecamethy-lene methobromide)(Hexadimethrine Bromide-Abbott)がすぐれたヘパリン中和作用を有することが知られ,われわれもポリブレンを使用する機会をえたので実験例,臨床例について検討を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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