icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科17巻6号

1962年06月発行

特集 手こずつた症例―私の経験した診断治療上の困難症(Ⅰ)

熱傷の局所予後

著者: 大森清一1 倉田喜一郎1

所属機関: 1東京警察病院形成外科

ページ範囲:P.608 - P.611

文献概要

まえがき
 二度にわたる世界大戦により,熱傷による多数の犠牲者がでたことは衆知のとおりであるが,現在の平和な世の中にあつても,石油,ガス,電気,原子力等の熱源があり,また可燃性の建物のあるかぎりは,家庭生活の中での小さな熱傷から,高度産業化された工場での大惨事による熱傷まで,その犠牲者のあとはたたれていない.
 熱傷の恐しさは,生命の危険にさらされるということはもちろんであるが,たとえ生命をとりとめても,後遺症として,瘢痕による機能障害や外観の変形,醜形等の悲惨な結果をきたすことであり,わたくしたちの形成外科に来院するこれらの不幸な患者の数はあとをたたない.したがつて熱傷の治療はきわめて重要である.しかし,熱傷の治療とくに局所療法については,まだ一貫した治療法の結論がでていないのが現状である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら