文献詳細
綜説
胃の良性腫瘍—特に組織学的所見よりみた外科手術の適応
著者: 高橋希一1 大原到1 沼倉元彦2
所属機関: 1東北大学桂外科教室 2石巻日赤病院外科
ページ範囲:P.633 - P.640
文献概要
殊に胃ポリープに関してはその良性,悪性の点がしばしば問題とされ,これについて最近5〜6年間に数多くの論文が発表されている.一方胃に発生する良性腫瘍がレ線上,肉眼上,ポリープ状を呈することが多く,これらの組織学的検査に基づく諸疾患の症例報告も近年相当数に及んでいる.しかしこれら良性腫瘍は癌腫に比し発生頻度が低いものであるから,臨床医家が同一人で多種の良性腫瘍を経験することは稀であろう.それにも拘らず胃の良性腫瘍全般について記載しておる文献が比較的少ないので,本文では自家症例を紹介し,各種腫瘍の性質や組織像を述べ,その処置等にも言及したい.
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