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文献詳細

雑誌文献

臨床外科17巻8号

1962年08月発行

特集 手こずつた症例―私の経験した診断治療上の困難症(Ⅱ)

膵癌

著者: 本庄一夫1 宮崎逸夫1

所属機関: 1金沢大学

ページ範囲:P.877 - P.881

文献概要

 膵腫瘍で診断治療上最も問題となるのは膵癌である.われわれは膵癌の手術適応の拡大に関し多少研究を行ないつつあるので,膵癌の症例と共に研究の結果も併せ述べ諸家の参考に供したい.
 膵癌の早期診断は非常にむずかしいが,それは膵の解剖学的位置,膵癌の症状の非特異性,確実な検査法のないことなどによるもので,診断の遅延は膵癌の比較的速かな転移形成と相俟つて根治手術を困難ならしめ,殊に膵背面を走る門脈への炎症性癒着,癌性浸潤によつて膵と門脈とを剥離できない場合,膵癌の根治手術は諦めざるを得ない現状である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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