文献詳細
文献概要
綜説
初期乳癌の新しい問題点について
著者: 久野敬二郎1
所属機関: 1癌研究会附属病院外科
ページ範囲:P.965 - P.968
文献購入ページに移動1.まえがき
一般にどの臓器についてもその初期癌の概念を論ずることは相当に困難であろう.昨年福岡で行なわれた第4回癌シンポジウムにおいても初期癌の概念の決定的の結論は出なかつたようである.乳腺の初期癌についても同様で,特に病理組織学には問題が多い.またどの程度まで小さい癌腫を初期というのか,リンパ節転移のないものを初期とするかいろいろの問題がある.
初期乳癌の定義に関する論述はさておき,癌研外科において1946年から1960年迄の15年間に入院手術した乳癌830例について検討してみる.遠隔成績については1946年から1955年迄に手術した417例のうち根治手術401例について検討する.
一般にどの臓器についてもその初期癌の概念を論ずることは相当に困難であろう.昨年福岡で行なわれた第4回癌シンポジウムにおいても初期癌の概念の決定的の結論は出なかつたようである.乳腺の初期癌についても同様で,特に病理組織学には問題が多い.またどの程度まで小さい癌腫を初期というのか,リンパ節転移のないものを初期とするかいろいろの問題がある.
初期乳癌の定義に関する論述はさておき,癌研外科において1946年から1960年迄の15年間に入院手術した乳癌830例について検討してみる.遠隔成績については1946年から1955年迄に手術した417例のうち根治手術401例について検討する.
掲載誌情報