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論説
同一回路血液使用による反復2例連続人工心肺回転症例の術後変化の観察
著者: 林久恵1 千葉智世1 大沢幹夫1 田中孝1 清水寿子1 岩本淳子1 橋本明政1 堺裕1 市川博之1 松村剛2
所属機関: 1東京女子医科大学外科教室 2東京女子医科大学生化学教室
ページ範囲:P.75 - P.84
文献購入ページに移動直視下心臓内手術のさい使用する人工心肺装置には大量の血液を必要とする.最近手術例数が増加する一方供血者が減少して血液不足を来しつつあり,血液節約の必要に迫られている.そのために人工心肺装置の小型化1),新鮮ヘパリン血の代りに保存血を使用しての体外循環2)-4),供血者血液を使用せずに行なう体外循環5)などが研究されている.
わが教室でも1954年以来低体温法に人工心肺を併用するという独特の方法を創案実施し,またできるだけ少量の血液ですむ装置の研究を行なつて来たが,さらに血液を節約する必要上,H.Swanによつて創始された方法,すなわち同一血液型の二人の患者は同じ日に同一回路血液の人工心肺装置を反復使用して連続的に手術する方法により,使用血液量の半減を計つている.
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