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雑誌目次

雑誌文献

臨床外科18巻11号

1963年11月発行

雑誌目次

グラフ

人工心臓

著者: 木本誠二 ,   渥美和彦 ,   桜井靖久

ページ範囲:P.1319 - P.1326

 人工心臓とは,人工心肺と違つて,永久代用臓器としての移植用人工心臓ポンプを意味する.
 人工心臓の研究が本格的にスタートしてからまだ漸く5〜6年にすぎないが,この間人類は大宇宙に人間衛星を飛行させることに,さして驚異を感じなくなつた.そして生体という小宇宙には人工心臓を埋め込んで20数時間(日本では13時間)の生存を得ており人工心臓の可能性はますます強くなつてきている.人間衛星の次の夢は他の天体への着陸であろう.最近,米国のKolffらはあと数年で人工心臓を臨床に用いるといつているそうである.両側の腎機能のない人間が人工腎臓の透析で年余に亘つて生活しているという報告がされたが,次は心臓のない人間が生存する番かもしれない.

Photographic & Radiographic Atlas of Anatomy〔5〕—乳腺

著者: 横地千仭

ページ範囲:P.1375 - P.1380

 乳房は通常第3肋骨と第6(又は7)肋骨り間にあり,乳頭の位置は第4肋間又は第5肋骨の高さにある.
 乳房の中心に乳腺体があり,この周囲を脂肪がとりかこんでいる.乳腺体そのものの大きさには個体的にあまり差異が無く,乳房の大きさは脂肪層の厚さによりきまると云われている.

外科の焦点

人工内臓領域における最近の知見と問題点

著者: 渥美和彦

ページ範囲:P.1327 - P.1331

人工腎臓
 急性腎炎や薬物中毒に対して,一時的に腎機能を代行し,腎臓の自然回復をまつという人工腎臓の応用は安全,かつ容易に行なわれるようになつたが,さらに最近は,慢性の腎不全に由来する尿毒症に対して,数ヵ月以上の長期間透析による治療が試みられ,荒廃した腎臓にとつてかわつて文字通り,腎機能を完全に代行することに成功しつつある.
 Murrayらは,7例の尿毒症の患者を選び,2〜18ヵ月にわたる長期透析を行ない,6例に著効をえている.Schreinerらは,慢性腎炎および膀胱頸部狭窄による腎盂炎で尿毒症におちいつた患者4例に,おのおの1ヵ月,2ヵ月,4ヵ月,23ヵ月の透析を行ない,4ヵ月および23ヵ月の2例は,今なお,生存している.

特集 癌の進展 論説

外科医のみた癌の進展

著者: 久留勝 ,   渡辺弘

ページ範囲:P.1333 - P.1339

Ⅰ.根治手術と癌の進展
 癌の治療には外科的療法,放射線療法,および化学療法等があるが,今日においてもなお癌根治療法の第一をなすものは外科的手術であろう.外科的手術はいうまでもなく根治を目標とするが,いわゆる根治手術では,原発巣は勿論,連続的たると非連続的たるとを問わず癌細胞巣をねこそぎ除去しようと努力する.さて実際上真の意味の根治手術のできる場合は必ずしも多くない.いろいろな全身的また局所的の条件が根治手術の施行を妨げるからである.手術の障害をなすものとして,全身状態,年令,他疾患の合併(ことに心臓,肝臓,腎臓など)等もあげ得るが‘何といつても根治を妨げる最大のものは,転移の存在である.周知の如くリンパ節転移の中には肉眼的に識別困難なものも存在する.手術範囲を拡大して,転移癌細胞の存在を疑わせる組織を,徹底的に廓清する,いわゆる拡大根治手術の提唱される理由がある.しかしながらこのような努力にもかかわらず,なお多くの領域で満足な治療成績が挙げられていないのが,癌治療の現状である.
 試みに主な癌疾患の手術成績を表示すると,表(1〜3)のごとくで,5年生存率は乳癌では30〜70%,直腸癌では30〜60%,胃癌では13〜40%となつているが,手術できる比率を考慮に入れるとき胃癌の治療成績は表のごとき数字より遙かに下まわるものと思われる.

胃癌の転移,進展について

著者: 卜部美代志 ,   山本恵一 ,   高野利一郎 ,   宮崎誠示 ,   竹森清和 ,   橘貞亮 ,   津田昇志 ,   三浦将司

ページ範囲:P.1341 - P.1351

はじめに
 胃癌の転移進展の諸問題を追究し,治療,殊に手術成績の向上に資するためには,臨床上並びに病理学上の両面からの綜合的検討が必要である.私共の教室の最近における胃癌手術371例に加えて,胃癌剖検74例について癌の転移進展の状態を観察した(第1表).まず転移の部位をみるに,リンパ節転移が最も多く,75.9%を占め,腹膜転移70.6%,肝転移11.9%の順となる(第2表).即ちこれら3者の転移が胃癌の進展態様を代表するものと考えられるので,これらについて詳細に検討をすすめる.なお成績を述べるに当つては,最近胃癌研究会で起案された胃癌手術法,及び組織学的分類法に準拠した.

泌尿器科的にみた癌の進展

著者: 大村順一

ページ範囲:P.1357 - P.1364

 泌尿器,性器の腫瘍殊に癌の進展,拡大はすでに諸家の記述されたごとき他臓器癌のそれとほぼ同様であつて,特に加筆の要はない.ただその中で前立腺癌のみは臨床的に見ると,はなはだ趣を異にした転移,拡大経過を呈してくるので,泌尿器性器癌の中で特筆すべきものを指摘せよといわれるならば敢て前立腺癌を挙げなければならないだろう.そこで今回は前立腺癌のみについて記述を進めることとする.
 前立腺は膀胱頸部—後部尿道に位置して,腹部臓器の最下端を占める特異な臓器で,その構築は腺組織が主体である.従つて発生する癌は 1)腺癌が大部分でさらに 2)未分化癌や稀には扁平上皮癌あるいは移行上皮癌を見ることがある(第1図・第2図).

病理学からみた癌の進展—転移に関連する若干の基礎的問題

著者: 今井環

ページ範囲:P.1365 - P.1369

緒言
 手術や照射のような,局所を対象とする治療の技術が進歩して来る一方,化学療法の普及が著しくなると,医師や研究者の目が,あらためて癌の転移へと向けられるのは自然である.日本癌学会総会の演題を見ても,ここ数年来,転移という部門が特に設けられるようになり,転移を主題としたシンポジウムも開かれるといつた情勢にある.文部省科学研究班にも転移の班があり,なかなか活発であつた.
 このような気運になつても,癌の転移には研究者を容易に近づかしめない大きい問題が,幾つも残されている.本質的な問題になると,ほとんど判つていないとさえ言わなければならぬのが現状である.このような雰囲気の中では,じつくりと基礎的の考察から練りなおすのが,むしろ近道であるかも知れない.それにしても,癌の転移には余りにも多くの基礎的問題が包含されており,限られた紙数でその多くに手を染めることは不可能である.ここでは任意に若干の問題だけを取上げることとし,考察を加えてみたい.

化学療法と癌の進展

著者: 徳山英太郎

ページ範囲:P.1370 - P.1374

緒言
 癌の治療として根治拡大手術が第一義的存在であることは誰しも疑いをはさまないところであろう.癌の進展の足場とみなされる,リンパ節を徹底的に切除することを目的とする根治手術が工夫され一般に行なわれている今日,術後の遠隔成績が逐次向上していることは,まことによろこびにたえない.
 胃癌を例にとつてみても,最近では5年生存,35〜36%1)2)の好成績をあげている学者もある.

手術の実際

腸外科—Ⅳ.腸閉塞症(2)

著者: 西本忠治

ページ範囲:P.1382 - P.1389

Ⅰ.絞扼によるイレウス
 絞扼部が発見されたらその索状物を2本のペアン鉗子ではさんでその中央部で切断する.索状物はできるだけその基部で結紮切断する.多くの場合,腹膜癒着,大網膜時には,メッケル氏憩室,臍腸管源の血管,卵巣嚢腫などのこともある.絞扼部が1つ以上のこともあるのでよく調べねばならぬ.壊死の危険がないときにはそのまま腹腔内に戻すが,壊死の危険があるときは型のごとく腸切除を行なう.空腸ならば端々吻合でよいが,廻腸下部に近いときには浮腫により腸内容の通過障害をおこしイレウス状態が持続していることがあるので大きく側々吻合を行い,ドレーンは挿入しない.
 膨隆した腸管を多量に腹腔外に出すから,ガーゼその他の異物が迷入することがあるので特に警戒すべきだ.(第5図にはヘルニヤ腔での小腸の絞扼性イレウスを示した).

検査と診断

直腸診について

著者: 鬼束惇哉 ,   柴田正敏

ページ範囲:P.1390 - P.1397

はじめに
 直腸診といえば内視鏡やレ線などの種々の器械的検査を含むのであるが,ここでは経肛門的指診について特に述べる.というのは,1)腹部,殊に下腹部,あるいは仙部の疾患ではやらねばならぬ基本的検査法の一つでありながら,どうもしばしば省かれているようで.これをたまたま(?)抜いたためにあつという誤診をしたとか,指診をやつてみたらたちまち適確な診断に達したとか,という経験がいろいろの機会に繰返して強調され,2)その一方で,一般の診断学書には実際のやりかたについての記載がなく,3)また,これはあまり綺麗な手技ではないが,手は石鹸で洗えばすぐ清潔になるのだから,億劫がるのは間違いで,こんなことは怠る言訳にはならず,4)羞恥感,不安,疼痛恐怖のような患者側の抵抗だけは何ともならぬと敬遠しがちの医家があるが,既に若干工夫されていて,作法通りにやれば割合に円滑に行いうるもので,5)実に簡単しかも他に換えがたい診断的根拠を得られる本法を,日常的かつ正確な検査手技として身につけてもらいたいからである.

講義

胃切除術

著者: 大井実

ページ範囲:P.1401 - P.1410

 自分のところでやつている臨床講義と同じだ,というふうに伺つていたんですけれども,きようは私も非常に待遇が違いまして,講堂も違つた新しい講堂だつたり,それから普通の臨床講義ですと,自分よりものを知らない学生ばかりがいるから,気楽にできるんですけれども,きようは島田先生を初めほかの先生方もおいでになつて,植草先生などもわざわざと申し上げたいぐらいおいでになつていらつしやる.こういうことになりますと私,どうもあがつてしまつて何を申し上げていいかわかりませんし,上がりますと私はあまり思うことが言えないから,普通の調子でやらしていただきます.
 ただいまも御紹介がありましたように,胃の外科で飯を食つている.胃で飯を食うということは,私の方に限らず皆さんも胃で飯を食つているわけですが,その胃の病気というものは非常に多い病気らしいんです.それから手術でも胃の手術の術式というものは非常に多いものらしい.ふだん何の気なしにやつているものがわからないということは,胃の手術,胃の病気に限らず,ほかのことでもよくあることです.私の今から申し上げますことは,わかつていることを申し上げるんじやなくて,こんなことが今ごろでもまだわからないのか,ということを,わかつていただくように申し上げたいと思うんです.今からスライドを5枚ばかり続けてごらんに入れますが,胃切除の話をしますと,こういうようなスライドをよく見ます.

人物

麻酔医の父 華岡青洲

著者: 竹林弘

ページ範囲:P.1411 - P.1416

生いたち
 華岡青洲(1760〜1835)は宝暦10年10月23日,紀州那賀郡上名手平山に直道(二代随賢)の長男として生れた.楠成氏(正成の曾祖父)の弟親遠(和田氏の祖)の孫和田五郎正之(河内国石川郡中野村華岡住.華岡氏の祖)の孫が永録年間紀州麻生津村に移住,寛永年間尚親に至り名手荘平山乃丘を拓き定住農医を営む.その孫雲仙(初代随賢)に至り医師専業となる.かくて医としての華岡家はこの平山の丘に発祥した,父直道は岩永蕃玄を師と仰ぎオランダ医学以前の南蛮流外科を学び,瘍科を得意とした.このような環境に育つた青洲は幼少の頃より医術につき教えられる所不尠,のみならずその生来の非凡や,その清廉純朴な風格を偲ばしめる逸話も数多く残つている.

症例

先天性幽門狭窄症の2治験例

著者: 渡辺嵩

ページ範囲:P.1417 - P.1420

 先天性幽門狭窄症は,欧米に多く見られている.文献によると,本症は民族的に発生頻度を異にし,ドイツ,スカンヂナビア,米英に多く仏伊のラテン民族,ロシア,日本等には少ないという.私どもの外科でも昭和30年1月より36年12月までの6年間に2症例を経験し,各症例ともWeber-Ramstedt手術を行なつて,全治退院させることができたので報告する.

十二指腸Carcinoidの1例

著者: 岡野正敏 ,   曽和融生 ,   竹内正

ページ範囲:P.1420 - P.1424

緒言
 Carcinoidに関しては,1907年Oberndorfer1)が本腫瘍を真性癌腫から区別して以来多数の報告がある.本邦においてもすでに10数例の症例があるが,その大部分は虫垂から発生したもので上部腸管から発生したものはまれである.われわれは明らかに十二指腸から発生したCarcinoidの貴重な1例を経験したので報告し,あわせて近年注目を集めつつあるCarcinoid症候群および転移の問題について文献的考察を行なつた.

Meckel憩室軸捻転壊死による汎発性腹膜炎の1例

著者: 海老原貴一 ,   新原博之 ,   田中勝治

ページ範囲:P.1425 - P.1427

 Meckel憩室は消化管奇形のなかでもつとも頻度の高いものであるが,日常臨床的にみいだされることは少ない.しかし一般的にはそう常に障害を起こす訳のものではないと思われる.手術や解剖では約1〜3%の頻度にみいだされるが,臨床上疾病の原因となつてくる割合ははるかに少ない.しかし一たん異常を起こすと,重症となることが多く,例えば出血や穿孔をおこしたり,イレウスの原因となることがある,しかもその場合の死亡率はかなり高いものとなる.私達は満1歳の男児のMeckel憩室軸捻転壊死による汎発性腹膜炎の1例に遭遇し,幸に手術により救命し得たのでここに報告する.

保険の話・11

保険診療の問題点

著者: 菊地真一郎

ページ範囲:P.1428 - P.1429

はじめに
 「臨床外科」が健康保険問題をとりあげ,次々と各界の識者からそれぞれの立場においての意見を読者に伝え始めてから相当の日時がたつた.学術雑誌としての本誌が「保険の話」をとりあげねばならなくなつている現状は誠に悲しい.しかし正直のところ,この頁が真先によまれているのかも知れない.なぜか?もうその答えはすでにでつくしていると思う.私も街の外科医の一人として本誌を読んできたが,健康保険制度の悪いこと,医学医術の進歩をさまたげていること,審査委員会の横暴,低医療費の害毒等など……,いくらでも不平不満はでてくる.前々からの執筆者の意見は一つ一つ誠に涙ぐましいまでに真実を伝えている.果たしてこれを正面から受けとつて対策をたて,改善の責任を負うのは誰か?,厚生省?文部省?医師会?保険者群?…….否々,われわれ医師一人一人がその責任者であることを強調したい.本誌に発表された近藤芳朗氏の歴史的観察や,世界的医療制度の流れをいまさらのごとく読みかえしてオヤオヤと首をひねつている外科医諸君も少なくないであろう.また織畑秀夫氏の学問第一主義強行論にわが意を得たりとして,ニッコリした仲間も多かろう.過去30年以上もたつたわが国の健康保険医療の問題は,論じ始めたらいくらでもそのタネはつきない.

アンケート

難治腹水にはまずどういう手術がよいか

著者: 秋田八年 ,   杉江三郎 ,   本庄一夫

ページ範囲:P.1430 - P.1432

 腹水を一応,"腹腔内に水分が異常に多く貯溜した状態"と規定すると,その貯溜してくる水分にもいろいろな性状があり,またその原因疾患も多彩である.したがつて腹水はその性状と原因を適確に把握して治療に当らないと,しばしば難治となる一方,原因的療法を施すことにより比較的容易に治癒し得る場合もある.例えば慢性収縮性心膜炎では頑固かつ高度の腹水を伴うが,これは心膜剥離術で劇的効果が期待できるし,鬱血性心不全をきたす肺動脈狭窄,僧帽弁狭窄,三尖弁閉鎖不全などの場合,もし心の手術的修復が可能であれば,これにより腹水を治癒せしめ得る.
 結核性腹膜炎の腹水は開腹手術により診断が確定すると,抗結核剤の投与により容易に軽癒する.また最近,卵巣偽粘液嚢腫を原発巣とする腹膜偽粘液腫に対し,原発巣の摘除,腹膜転移巣の徹底的廓清とアルキル化抗癌剤の腹腔内注入により一応軽癒せしめ得た経験がある.しかし一般の癌性腹膜炎の腹水の治療は,今日の時点ではなお期待薄であろう.

MEDICAL NOTES

Zollinger-Ellisn症候群,他

ページ範囲:P.1433 - P.1434

 本症は周知のようにZollinger-Ellison (Ann.Surg.142:709,1955)の記載に始まり,非典型的な部位に多発性に生じて難治の潰瘍,胃液ことに塩酸分泌の著しい亢進,膵ラ島腫なかんずくnon-β,non-insulin-producingのラ島腫を三主徴とする症候群である.さて,ラ島腫があり,胃液分泌亢進があつて,高度,慢性下痢を主徴とする患者があり,Z-E症候群の1/3は高度慢性下痢を伴ない,さらに全く潰瘍なしに下痢だけを呈する患者が10%ほどはある(Cha-rles, B.:Canad.Med.Assn.J.82:579,1960).下痢は水様大量,血液をふくまず,しばしば脂肪便を伴なう.ふつうの止痢療法には頑強に抗し,ついに水分電解質欠乏を来す.腹部膨満・低K血症が主なる症状である.下痢は胃酸が大量に十二指腸・小腸に入つて,膵酵素,腸酵素を破壊するためらしい.胃液を十分に吸引すると,下痢は改善する.(Donaldson,R.M.:New Engl.J.Med.257:965,1957).

外国文献

大脳血管腫,他

ページ範囲:P.1435 - P.1439

 小脳Hはきわめて稀というわけではなく,術前に診断することもできるが,大脳HはCushing & Bailey(1928)が既報文献を検討し,それまでにわずか4例が確実であろうとした.さらに,Zülch(1956)はそれらさえ否定し,Cushing & Bailey以来わずか2例が確実であるにすぎないと見ている.著者第1例10♂,突然前頭痛・嘔吐昏睡の発作あらわる.髄液血性.意識はやがて回復したが,右半麻痺,左眼麻痺のこる.視力10/10,右同側半盲.左頸動脈造影で豆大円形濃斑が後側頭部に見ゆ.血管腫として開頭.径7mmの血管腫で2本の小動脈が入つている.剔除回復.第2例27♂,10年来左視力障害・意識障害の発作あり,3年来前頭眼窩部痛,4個月来視力減退,入院.右7/10,左6/10,左同側半盲・鬱血乳頭5D.頭頂後頭部にかけて後側頭動脈枝に養われた血管腫.開頭,剔除,回復.血管腫であつた.

基本情報

臨床外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1278

印刷版ISSN 0386-9857

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