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文献詳細

雑誌文献

臨床外科18巻11号

1963年11月発行

文献概要

手術の実際

腸外科—Ⅳ.腸閉塞症(2)

著者: 西本忠治1

所属機関: 1岡山大医学部第一外科

ページ範囲:P.1382 - P.1389

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Ⅰ.絞扼によるイレウス
 絞扼部が発見されたらその索状物を2本のペアン鉗子ではさんでその中央部で切断する.索状物はできるだけその基部で結紮切断する.多くの場合,腹膜癒着,大網膜時には,メッケル氏憩室,臍腸管源の血管,卵巣嚢腫などのこともある.絞扼部が1つ以上のこともあるのでよく調べねばならぬ.壊死の危険がないときにはそのまま腹腔内に戻すが,壊死の危険があるときは型のごとく腸切除を行なう.空腸ならば端々吻合でよいが,廻腸下部に近いときには浮腫により腸内容の通過障害をおこしイレウス状態が持続していることがあるので大きく側々吻合を行い,ドレーンは挿入しない.
 膨隆した腸管を多量に腹腔外に出すから,ガーゼその他の異物が迷入することがあるので特に警戒すべきだ.(第5図にはヘルニヤ腔での小腸の絞扼性イレウスを示した).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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