icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科18巻12号

1963年12月発行

MEDICAL NOTES

線維素溶解/術後感染

ページ範囲:P.1559 - P.1560

文献概要

 日本では流行おくれになつたころ英王立医学協会では線溶のシンポジウムをもつて,活発に論じている(Proc.Roy.Soc.Med.56:407,1963).凝固および線溶両者に働きかけ,あるいはセンイ素分子重合の安定性に影響する因子には,Ca¨,globulin-fibrin安定化因子,栓球がある.センイ素分解産物fibrinope-ptides(fibrin lysates)はそれを抑制する.負に荷電したfibrinopeptidesは白血球遊走を阻止し,ヒスタミンに拮抗する.トロンビン形成のconttact factor(内因的)は血管透過性・bradykinin・疼痛などと関連をもつ.plasminは前駆物plasminogenより小分子で,p-gen発動にはactivatorsが必要である.activatorは正常状態でも血中に痕跡的に存し,また,わずかのストレスで血管壁から遊離され易い.もつともすべて同じコースでactivationが起こるか否かは決定されてない.アドレナリン・シヨックpyrogen・ニコチン酸などはいずれもactivatorを遊離させる.activator産生は血管壁らしいが,その他のactivatorsが肺・前立腺で作られることは臨床的に顕著であり,uroki-naseは多分腎でつくられるから,肝以外の組織でひろく産生されると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら