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文献詳細

雑誌文献

臨床外科18巻2号

1963年02月発行

文献概要

外科の焦点

下垂体剔出の新しい問題点

著者: 半田肇1

所属機関: 1京大第一外科

ページ範囲:P.151 - P.158

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Ⅰ.緒言
 1953年Luft&Olivecronaが50例の転移を有する乳癌患者に下垂体剔出を行ない,20例に効果を認めたと報告した.その後,Pearson, Ray,Kennedy, Brown, Perkinson, Leonard, Bulbrook,Etter等の報告が次々発表せられ,今日では末期乳癌のみならず,重症糖尿病,重症高血圧症,Cushing病,Graves病,Acromegaly等に対しても下垂体剔出が著しい効果を示すことが広く認められるようになつて来た.
 これと同時に,外科的に下垂体剔出を行なうことは侵襲が余りにも大きく,而もたとえ手術をしても下垂体を完全に別出〜破壊することは殆んど不可能であることが明らかになり(Harper etal.),外科的に下垂体剔出を行なう代りに,放射性Isotopeを用いての下垂体破壊術Radiation-Hypophysectomy,殊に定位的に経鼻的に行なう方法が広く行なわれるようになり,これによつても十分効果が得られることが明らかになつて来た.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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