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文献詳細

雑誌文献

臨床外科18巻2号

1963年02月発行

外国文献

MethicillinとOxacillin,他

ページ範囲:P.261 - P.267

文献概要

 MethicillinはNa−2.6—dimethoxybenzylpenicillin, OxacillinはNa−5—methyl−3 phenyl−4—isoxazyl penicillinで,penicillin-G拮抗性のcoagulase陽性菌に著効を奏するといわれる.Mは吸収されないから注射するが,液状で必ずしも安定でないので取扱いに注意を要する.第1報ではGに抵抗するcoagulase陽性ブドウ球菌多数株に,MとOとを別に用いた.ともに有効で,Mではmi-nimai inhibitory concentration 4μg/ml,Oでは0.4μg.bactericidal endopointはM4〜8μg, O 0.8〜3.2である.A群β溶血レンサ球菌には,ともに奏効するが,M<0<Gの順である. MはpH 7.0以下の溶液では不安定だから,静注にはpH 7.2〜7.4とする必要がある.Oはよく吸収されるので,経口的に与えられるから,Mより便利だが,空腹時に与えないと吸収が阻害される.Oは血清に結合して存するが,結合しても効果は劣らない.OもMも肝および腎から排泄される.第2報ではブドウ球菌などの感染症について,M34例,O22例を応用した.いずれも抵抗性である.全例奏効した.治療は早く開始し,再発をおこさぬよう長く用いた方がよい.副反応は全くなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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