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保険の話
保険診療の問題について(3)
著者: 中山恒明1 鍬柄秀一1
所属機関: 1千葉大学
ページ範囲:P.396 - P.397
文献購入ページに移動I.現在の矛盾
日本の現在の保険診療とその医療制度のあり方は単価の攻正,甲表乙表の設定以来さらにその実態は混乱し政府,日本医師会,保険者団体とそれぞれの立場を異にして自己の主張にこだわつて却てそれ等の調整がとれることがない.寧ろこのさい,中立的立場から医学教育の責任者である大学教授の目からみた公正な判断と今後の医療の進むべき理想を今から打ち出して行くべき時機と思う.
米国において医療制度に織り込まれている医師の技術格差,専門医制度およびオープンシステムの問題がそれぞれバランスが取れるようになるまでには百年の年月が経過している.この面で後進国である日本において調整が取れるのは遠い先きのことであろうが只今から目標を立てて一歩一歩前進して行くべきである.
日本の現在の保険診療とその医療制度のあり方は単価の攻正,甲表乙表の設定以来さらにその実態は混乱し政府,日本医師会,保険者団体とそれぞれの立場を異にして自己の主張にこだわつて却てそれ等の調整がとれることがない.寧ろこのさい,中立的立場から医学教育の責任者である大学教授の目からみた公正な判断と今後の医療の進むべき理想を今から打ち出して行くべき時機と思う.
米国において医療制度に織り込まれている医師の技術格差,専門医制度およびオープンシステムの問題がそれぞれバランスが取れるようになるまでには百年の年月が経過している.この面で後進国である日本において調整が取れるのは遠い先きのことであろうが只今から目標を立てて一歩一歩前進して行くべきである.
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