文献詳細
手術の実際
血管補綴修復術(Patch-angioplasty)による血管再建術
著者: 大原到1 高橋希一1 大内博1
所属機関: 1東北大桂外科教室
ページ範囲:P.510 - P.516
文献概要
例えば内頸動脈や椎骨動脈の狭窄または閉塞性変化によりいわゆる脳卒中様発作,すなわち一過性の運動不全麻痺や,言語障害または眩暈,視力減弱等が起きるが,手術によりこれ等血管の狭窄部位を是正して脳血流を増加せしめることによりかかる発作が消失する1)2)3).先天的あるいは後天的な変化が腎動脈に起こり動脈内腔が狭められた場合,これがいわゆるGoldblatt型腎性高血圧の原因となり,これに対して腎血流量を増す手術により,永久的な降圧作用を認めることができたという報告が次第に増してきた4).
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