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文献詳細

雑誌文献

臨床外科18巻6号

1963年06月発行

外科の焦点

輸血の問題点

著者: 島田信勝1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部

ページ範囲:P.705 - P.707

文献概要

 わが国に保存血輸血が始められ,しかも全国どこにおいても容易に保存血の入手が可能となり,極めて簡単に輸血が実施できるようになつてから既に10年以上におよんでいる.その間に輸血に関する研究業績も次第に深くかつ広くなり,詳細に解明された問題も多くなつて来ている.かくして基礎および臨床各科に亘るグレンツゲビートの輸血学も一応体系づけられて来たと考える.しかし研究の発展に伴い,さらに探究されねばならない問題また反省すべき問題もかなり多数あるように思われる.
 毎年の学会においても血液凝固,血液型,血液型抗体の基礎的研究から輸血の適応,量,方法,副作用等の臨床的問題におよび,さらに体外循環や血液保存ならびに供血者の問題まで取り上げられて討議されている現況である.特に最近活発に研究討議されている問題は骨髄移植,白血球および血小板の抗体,体外循環に関するものであり、また輸血副作用および供血のあり方に関する問題は常に検討されているところである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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