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文献詳細

雑誌文献

臨床外科18巻7号

1963年07月発行

トピックス

成人celiac disease,他

ページ範囲:P.964 - P.965

文献概要

 つまり非熱帯性スプルーで,空腸の絨毛萎縮,円柱上皮の扁平化,固有層の形質細胞滲潤を呈し,d-xyl-oseテスト等で見てmalabsorptionが明かであり,尿の5HIAA排泄が増加している.非熱帯スプルーが成人celiac diseaseに相当することは30年ほど前から知られており,本症の30〜50%は小児期にceliac dis-easeをもつているか,家族にその存在をみとめる.本症の原因について,おどろくなかれ100年あまり前にGee (1848)はある種の食物を避けると本症がよくなることに注目していた.その惹起食物として澱粉が擬せられたが,バナナは本症を惹起しない.glutenとして知られる蛋白複合体が本症惹起物質であろうことは,Andersen (J.Ped.30:564,1947),Sheldon (Arch.Dis Child24:81,1949)ごろからだんだん明かにされ,gluten-free食で本症が急速に改善することはMclver (La-ncet 2:1112,1952),Grytting(Nord.Med.52:1339,1954),Ruffin (New Engl.J.Med.250:281,1954)等によつて確かめられ,gluten負荷,gluten-free食は本症診断に用いられるようになつている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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