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文献詳細

雑誌文献

臨床外科18巻9号

1963年09月発行

論説

悪性腫瘍の放射線治療

著者: 重松康1 浜崎靖1 真崎規江1 金光正志1 東巌1

所属機関: 1大阪大学医学部放射線教室

ページ範囲:P.1145 - P.1155

文献概要

はじめに
 悪性腫瘍の問題は全世界を挙げての現在の医学の1つの焦点で,今春の医学会総会を振返つてみても,4課題の特別講演と5課題のシンポシウムが,最大の会場(フェステイバルホール)で行われ,その会場を殆ど満員の盛況に終止させた.その中で治療に関連するものとしては,放射線治療,制癌剤というように,方法論的にまとめられたシンポシウムの外に,胃癌,食道癌,肺癌という風に,臓器別の診断,治療に関するものが持たれて,放射線医学の代表者がそれぞれの場において,自分の経験した材料をもつて他の分野と議論をかわしたことは,今までの総会ではちよつと見られなかつたことである.それは,放射線治療がわが国にあつても長い暗黒時代ののちにようやく再認識され始めたことを意味するであろうし,また,この間の放射線治療医の着実な成長と受け取られた人もあろう.
 ところで,著者の1人,重松は,立入教授の司会になる"悪性腫瘍の放射線治療"のシンポシウムで,頭頸部領域の腫瘍を担当したが,このシンポシウムの構成は次のようなものであつた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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