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文献詳細

雑誌文献

臨床外科19巻12号

1964年12月発行

特集 外科と保険診療

病院側から見た外科保険診療

著者: 守屋博1

所属機関: 1順天堂大学

ページ範囲:P.1587 - P.1590

文献概要

 現在,病院にくる患者の9割以上が,何かの保険によつて支払れている.病院は保険を考えないで経営することは不可能である.病院は完全に保険の網の虜になつている.
 元来,医業は自分の経済的責任で仕事をする代りに自由に患者との間に話し合いの取引をすべきであるのに患者の方は必要な診療を全部まとめて,保険者に委託したために,診療者側は,料金について,患者の代理者である保険者と一括話し合わねばならぬことになつた.否正確に云えばあい手は保険者でもなく,政府自身が指示した報酬額を,保険者から支払れる仕掛になつているのである,政府も報酬額を決定するときには,社会保険中央医療協議会の意見を聞くことになつているが委員中,医療担当者の頭数は常に50%以下であるのでなかなか診療者の思い通りの値上ができぬのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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