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シヨック—感染(顕性不顕性)あり輸血に反応しにくい場合
著者: 和田寿郎1 井口潔2 渋沢喜守雄3
所属機関: 1札幌医科大学胸部・心臓・血管外科 2九州大学外科 3王子病院
ページ範囲:P.1678 - P.1681
文献購入ページに移動出血によるショックのばあいは,輸血はそれに反応するしないにかかわらず,かならずおこなうべきで,血液がないばあいでも,ブドウ糖液あるいは代用血漿などを投与し,血液の準備されるのをまつ.いずれにしてもショックのさいにはかならず静脈を確保しておくことが大切であり,輸血,輸液は静脈切開によつて投与されることが多いが,ときには動脈輸血をおこなうこともある.またどこかに出血点があり,出血が続いているばあいには,輸血に反応せず低血圧を持続することが多いので早急の止血を第1におこなうべきである.
出血のないショックでは循環血液量の低下とともに血液濃縮がおこつていることが多く,電解質と水の補給が必要で,5%ブドウ糖液と生理的食塩水との等量混合液やデキストランなどの代用血漿を静脈確保の意味でも当然投与すべきであると考える.
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