文献詳細
論説 胃初期癌
文献概要
はじめに
胃癌は,その初期において無自覚であり,たとえ症状を訴えるにしても胃癌に特有な定型的症状がないために他の胃疾患と誤られて手おくれになることが多い.最近これら無自覚的胃癌の発見を目的とした胃の診断法がおこなわれるようになり,これら無自覚的胃癌患者がわれわれのもとへ手術を希望してくるようになつたので,以前は偶然の機会にしかみられなかつたような初期の胃癌が手術対象となるようになつてきた.そこでわれわれは,教室の胃癌手術例を対象として検討し,われわれが取扱つた症例から眺めた初期癌の概念についてのべてみたい.
胃癌は,その初期において無自覚であり,たとえ症状を訴えるにしても胃癌に特有な定型的症状がないために他の胃疾患と誤られて手おくれになることが多い.最近これら無自覚的胃癌の発見を目的とした胃の診断法がおこなわれるようになり,これら無自覚的胃癌患者がわれわれのもとへ手術を希望してくるようになつたので,以前は偶然の機会にしかみられなかつたような初期の胃癌が手術対象となるようになつてきた.そこでわれわれは,教室の胃癌手術例を対象として検討し,われわれが取扱つた症例から眺めた初期癌の概念についてのべてみたい.
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