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文献詳細

雑誌文献

臨床外科19巻8号

1964年08月発行

文献概要

講座 境界領域

Benign Chondroblastomaのレ線像と組織像(その8)

著者: 伊丹康人1 井上哲郎1 井川誠二1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.1080 - P.1086

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I.Benign Chondroblastomaとは
 本腫瘍の特徴は一見巨細胞腫を思わせる組織の中に類軟骨あるいは軟骨組織を混ずることで,しばしばこれらの軟骨様組織の部に石灰化が現われてくる.したがつて,1928年Ewingはこれを巨細胞腫の一異型と考え"calcifing giant cell tu-mor"と命名したわけである,しかし,その後本腫瘍の特徴は軟骨様組織にあることが諸家により次第に認められるところとなり,1931年Codmanは上腕骨上端に発生した9例をとりあげてepiphy-seal chondmmatous giant cell tumorとして報告した.彼の考えはいまだgiant cellというものにこだわつているが,1942年Jaffe,Lichtensteinが組織学的検索の結果巨細胞腫の異型という考え方に反対し,本腫瘍は軟骨細胞,軟骨形成細胞に由来するものとしてbenign chondroblastomaと命名した.1947年Coley,1949年Copeland &GeschickterらもこのJaffe,Lichtellsteinの説に賛同し,今日のところchondroblastomaなる考えかたが一応認められるところとなつている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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