icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科19巻9号

1964年09月発行

特集 脳・頸部・胸部の症例

乳嘴のFlorid papillomatosisについて

著者: 高橋希一1 久道進1 内田清二郎1

所属機関: 1東北大学医学部桂外科

ページ範囲:P.1251 - P.1255

文献概要

 輸出管乳頭腫症(Duct papillomatosis)は乳腺の輸出管内に乳頭状に上皮の増殖を示したもので,多くは末梢輸出管に見られ乳管の基幹部に形成されることは比較的まれである.それがさらに中枢部の乳嘴内に発生することはむしろかなり珍しいことであり,そのさら本来の輸出管は瀰漫性に増殖した乳頭状上皮細胞群により置換され,あたかも浸潤性発育を思わせもする像を呈する.このような乳嘴の乳頭腫症に対して1955年Jones1)は"Florid papillomatosis"と呼称し,爾来,本症に関する論文が時折り見受けられるようになつた.われわれは10年間の経過をもつて発育した乳嘴部輸出管乳頭腫症の1例を経験したので鑑別診断などの2〜3点につき考察を試みたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら