文献詳細
講座 検査と診断
日常外科に必要な臓器機能検査法
文献概要
はじめに
本稿の執筆にあたつて,少し当惑したことには,普通に臓器機能検査と言つているのは,試薬や器械を用いて機能障害の程度を数量的に推定する方法であつて,臓器の機能障害によつて現われる身体的症候を見出すことを指してはいないらしいという点である.ところが,脳外科で常用する検査法は,主として形態的な変化の発見を目的としたもので,そのような意味の機能検査法は全然ないと言つてよい.強いて言えば脳波がこれに属するかも知れないが,これも少し意味が異なつている.また,脳機能を大まかに神経機能と精神機能とに分けるとすれば,精神機能の検査法は私の守備範囲外である.そのような理由で,結局,神経学専門家以外のものが,外来診察のさいに承知しておくべき神経学的診断法について,ごく簡単に記載することにしたい.
本稿の執筆にあたつて,少し当惑したことには,普通に臓器機能検査と言つているのは,試薬や器械を用いて機能障害の程度を数量的に推定する方法であつて,臓器の機能障害によつて現われる身体的症候を見出すことを指してはいないらしいという点である.ところが,脳外科で常用する検査法は,主として形態的な変化の発見を目的としたもので,そのような意味の機能検査法は全然ないと言つてよい.強いて言えば脳波がこれに属するかも知れないが,これも少し意味が異なつている.また,脳機能を大まかに神経機能と精神機能とに分けるとすれば,精神機能の検査法は私の守備範囲外である.そのような理由で,結局,神経学専門家以外のものが,外来診察のさいに承知しておくべき神経学的診断法について,ごく簡単に記載することにしたい.
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