文献詳細
診断のポイント・8
日本住血吸虫症に吐血をきたし,胃潰瘍よりの出血を疑つて手術した症例
著者: 松林冨士男12 小金井滋1 吉井勇1 海老沢健二1 佐藤薫隆1 戸塚哲男1 岩淵勉23
所属機関: 1佼成病院外科 2日本医大 3佼成病院内科
ページ範囲:P.1387 - P.1391
文献概要
受持医(佐藤):主訴は吐血と下血です.既往歴は山梨県韮崎市近郊に生まれ,1昨年まで農業に従事していました.山梨県の地方病である日本住血吸虫症にかかつたことがある他に,特記すべきことはありません.この地方病にかかつたといいますのは,約20年前に自覚症状はありませんでしたが,近所の人と一緒に検査し,糞便中に虫卵ありと言われました.さらに10歳代の頃,下半身に寄生虫性皮膚炎と思われる疾患を経験しています.
掲載誌情報