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文献詳細

雑誌文献

臨床外科20巻10号

1965年10月発行

文献概要

外来の治療 実地医家のための外来治療・5

開放性損傷の治療(1)

著者: 安冨徹1

所属機関: 1国立京都病院外科

ページ範囲:P.1395 - P.1397

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Ⅰ.いとぐち
 開放性損傷とは表皮の正常な連続が断たれた状態をいうとあるから,その程度は多種多様である.そのすべてについて述べることはたとえ紙数の制限がなくても,限りのないことである.まして「外来治療」という欄であるから,ここでは「開放性軟部外傷性損傷」に限ることにする.
 最近,工場災害や交通事故が急に増加している.あまり付近に工場地帯もないし,交通量のおびただしく多い道路から,かなり距つている私どもの病院にも搬入される患者が少なくない.数からいえば,これらの災害患者の大部分は軟部の開放性損傷である.いそがしい外来診療時間中にも遠慮なく「救急」としてわりこんでくる.われわれ実地外科医としては,これらの処置に「手なれる」必要もあるし,また器材の準備も怠るわけに行かない.以下私どもが日常行なつているやり方を御紹介しよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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