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文献詳細

雑誌文献

臨床外科20巻10号

1965年10月発行

MEDICAL Notes

門脈造影/手術時間と手術危険性

ページ範囲:P.1459 - P.1459

文献概要

 伊のAbeatici(Acta Radiol.36:383,1951),ベルギーBoulvin (Acta chir.belg.50:534,1951),仏Leger (Mém.Acad.Chir.77:712,1951)が殆んど同時に脾内に経皮的に造影剤を注人して門脈造影(P)に成功した.これは本邦でもさかんに活用され,Eck手術,門脈閉塞の診断,門脈系の副行枝証明などに便利である.しかし注射部の脾から出血する危険も少なくない.黄疸・出血傾向のあるものには行なうことができない,脾剔を受けてある患者には当然行ないえない.また,造影剤が副行枝へ行つてしまつて主門脈は造影されぬ例がある(Benhamou,J.:Press.Med.71:2358,1963).Biei-man (J.A.M.A.158:1331,1955)は肝内に造影剤を,経皮的に注人してPに成功した.しかしBieaman法は失敗も多く,危険も少なくない.Parks (Lancet 1:136,1962)は痔静脈瘤に造影剤を人れて造影する方法を発表したが,直腸静脈を手術的に出さなくてはならぬ不利がある.つづいてÖdman (Acta Radiol.Suppl.159,1958)は経皮的に股動脈に針を入れ,腹腔動脈に造影剤を送る.造影剤は脾静脈・門脈に入つてSplenoportog-ramを得た.上腸間膜動脈へ造影剤を送れば上腸間膜静脈が造影される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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