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特集 熱傷の治療
熱傷の治療—特にその診断と局所療法について
著者: 林周一1 奥田徹1 八木義弘1 寺島浩然1 石川洋三1
所属機関: 1順天堂大学第一外科
ページ範囲:P.1497 - P.1505
文献購入ページに移動しかし,この早期死を乗り越えた熱傷患者を,つぎの感染などの問題から完全に庇護する方法はなおしばらくの感が深い.熱傷創面からの持続的な体液の滲出(蛋白の喪失は体表1%当り2.89g/24hといわれている1).これに続発する低蛋白血漿,貧血などにより,全身抵抗力は極度に低下する.このような状態の下では熱傷面の皮膚欠損部から侵入する細菌は強い毒力を発揮するようになる.他の疾患ではあまり病原性をもたないと考えられている緑膿菌などまでかなりの病原性をもつようになり,そのためのSepsisが発生して死にいたる場合が少なくない.
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