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文献詳細

雑誌文献

臨床外科20巻11号

1965年11月発行

アンケート

イレウスの問題点(1)

著者: 木村忠司1 四方淳一23

所属機関: 1京都大学医学部外科第2講座 2東京都立墨東病院外科 3東京大学

ページ範囲:P.1562 - P.1564

文献概要

"イレウスの場合に救急開腹を決  意する診断上の根拠"
 1.小児イレウスについて
 嘔吐腹痛はIleusを疑う出発点であるが,乳幼児のIleusでは決定的診断要素となり得ない.しかし自然または浣腸による血性便はかなり重要な診断のよりどころとなる.しかし他覚的所見についても,腸重積症の場合の腫瘤を除き,腹部膨満,腸雑音亢進、有響性腸雑音などどれ一つとして決定的診断要素はないといつて過言でない.
 立体レ線透視下でNiveau像と異常Gas貯溜像を発見すればIleusと診断して良い.さらに確定診断を得る目的にて,つぎの段階として経肛門Barlum注腸透視を行なう.この場合、結腸のlnvaginaationを発見できなくとも,結腸を通つて回腸に注入したBariulnがある特定の位置で断裂した場合にはIleusが回腸にあるのではないかという疑いで,さらに精査しなければならない.またレ線透視下でInvaginationの整復を試みて成功しても,細心にIleocaecal Junctionの部分を観察して完全に整復したか否かを確認しなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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