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文献詳細

雑誌文献

臨床外科20巻11号

1965年11月発行

外国文献

大きい色素母斑,他

ページ範囲:P.1570 - P.1570

文献概要

 juvenile melanomaを除けば美容上の問題だけで悪性化はしないという意見がつよい.Shaw (Brit,J.Plast.Surg.15;426,1962),Liaboa (Arch.argent.derm.11:395,1961)まで,悪性化したというのは20例ぐらいしか報告されていない.Greeley (Plast,Rec-onst Surg.36:26,1965)はIllinois大学形成外科で過去25年間に,体表900cm2以上の大きさの色素母斑56例経験,うち6例が悪性化し,その6例のうち4例は転移で死亡した.諸文献を徴し,本症は少なくとも10%が癌化するという頻度に注FIすべきことを強調している.juvenile melanomaは思春期になるまでは癌化しないという通説はむしろ誤りであろうといつている.1年半女児,背部・項・臀部にひろがる大母斑で脳・肺・肝に転移し死亡した例,10歳で転移した2例を写真,組織像で呈示している.2歳半の1例は切除,皮膚移植で14年後も健存という.38歳男の1例も切除,皮膚移植で23年後健存.早く正しく診断し治療の要あり.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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