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文献詳細

雑誌文献

臨床外科20巻11号

1965年11月発行

他科の知識 外科領域に必要な泌尿器科的疾患・3

副腎腫瘍の診断と治療

著者: 宍戸仙太郎1 渡辺泱1

所属機関: 1東北大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.1576 - P.1581

文献概要

はじめに
 副腎は腎の上方に左右1対存在する小さな器官であるが,生体にはたしている役割ははなはだ大きい.副腎は衆知のとおり皮質と髄質とに分けられ,皮質はさらに組織学的に3層に分類される.最外層の球状層からはaldosteroneを主とするmineralocorticoidsが分泌され,つぎの束状層からはcortisone,hyclrocortisoneを主とするglucocor-ticoidsが分泌され,皮質最内層の網状層からは各種の副腎性androgenが分泌されるといわれる.また髄質ではcatechol amineと総称されるadr-enaline,noradrenalineが生成される.これらのホルモンはそれぞれ他の内分泌器官と密接な関連を保ちながら,生体の維持に重要なはたらきを及ぼしているのである.
 そこで副腎に腫瘍が発生すると,そこから過剰に分泌されるホルモンの薬理作用によつて,種々の特徴的な副腎機能昂進症が出現する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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