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外科の焦点
超音波による乳癌の診断法
著者: 和賀井敏夫1
所属機関: 1順天堂大学第1外科
ページ範囲:P.1627 - P.1633
文献購入ページに移動はじめに
診断のための生体組織の映像法あるいは透視法として従来X線が広く臨床的に使用されていることは衆知のことである.ここでX線がこのような目的に利用されるのは,組織にたいする透過度が良好である,組織により吸収減衰の差すなわち透過度に差があり,これを診断に用いる,波長が短いので得られる透過像が尖鋭である,X線の発生,投射,受像がわりと簡単である,生体にたいする障害作用が比較的少ないなどの性質によるのである.このような条件をある程度満足するγ線,中間子線や超音波のような波動の診断的応用は,一応考慮されるのも当然であろう.このような意味での超音波の診断的応用は最近各領域各疾患について活発に研究が進められ,種々の特徴,利点とともに診断領城において新しい分野を開拓しつつある現状である.本文では超音波による乳癌の診断法を中心に紹介することにする.
診断のための生体組織の映像法あるいは透視法として従来X線が広く臨床的に使用されていることは衆知のことである.ここでX線がこのような目的に利用されるのは,組織にたいする透過度が良好である,組織により吸収減衰の差すなわち透過度に差があり,これを診断に用いる,波長が短いので得られる透過像が尖鋭である,X線の発生,投射,受像がわりと簡単である,生体にたいする障害作用が比較的少ないなどの性質によるのである.このような条件をある程度満足するγ線,中間子線や超音波のような波動の診断的応用は,一応考慮されるのも当然であろう.このような意味での超音波の診断的応用は最近各領域各疾患について活発に研究が進められ,種々の特徴,利点とともに診断領城において新しい分野を開拓しつつある現状である.本文では超音波による乳癌の診断法を中心に紹介することにする.
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