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外国雑誌より
肺静脈の門脈流注
著者: 渋沢喜守雄1
所属機関: 1国立王子病院
ページ範囲:P.1733 - P.1733
文献購入ページに移動 肺動脈の流入異常はWinslowの古へから知られていたそうだが,生前,心カテで診断しえたのはFriedlich (Bull.Johns Hopk.Hosp.86:20,1950)が最初で,以来,文献欄で何回か紹介したように,手術成功例がいくつも報ぜられている,Darling (Lab.In-vest.6:44,1957)はこの流入異常を4型にわけ,1型,V.cavasupへ流入(supracardiac),2型coronary sinusまたは右房へ流入(cardiac),3型横隔膜下でV.cava infへ流入(infracardiac),4型1個所以上へ流入とした.門脈へ流注したのはButler (Thorax7:249,1952)が精査し,(A)総肺静脈が食道裂孔で横隔膜を通過し,門脈の左枝へ入る.(B)総肺静脈が食道に沿い,裂孔を通つて,左胃静脈へ入つて門脈に入るという2型を区別した,A型ではpatent ductus venosusがあつて血液は肝をバイパスしてしまう可能性がある.B型では酸素化血は門脈一肝一肝静脈一心という経過をとる.Laurence(Brit.HeartJ.22:295,1960)3歳幼児はB型で,食道静脈が拡張し瘤をなし,そこから出血死した.Muir(Th-orax 20:254,1965)27日の支那系乳児もB型だが,食道静脈は正常であつた.
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