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論説
切除胃口側断端における癌細胞残存例の検討
著者: 脇坂順一1 弓削静彦1 樺木野修郎1 大宜見肇1
所属機関: 1久留米大学医学部脇坂外科教室
ページ範囲:P.299 - P.305
文献購入ページに移動臨床的に根治手術を施したと思われる胃癌においてもかなり早い時期に術後再発を来たして不幸の転帰をとることがあり,中でも局所再発は癌再発例のおよそ80%を占めるとさえいうものもある1)2).このような局所再発は手術手技のいかんによつても,ある程度は減少せしめ得る可能性があり,胃癌の転移廓清等の問題とともに,切断端における癌細胞残存防止のための胃切除線の決定は術後遠隔成績を左右する極めて重要な因子であり,拡大根治手術や積極的胃全剔が提唱される理由がある.
さて,胃壁癌浸潤状態については,Cuneo4),Verbrugghen4)等の研究があり,Borrmann5)6),福重7),堀8)9),青木10)等も胃壁内癌浸潤状態の研究に基いて,胃切除術の再検討を行なつた知見について報告している.
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