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重症筋無力症の麻酔
著者: 尾山力1
所属機関: 1北大麻酔科
ページ範囲:P.491 - P.497
文献購入ページに移動Ⅰ.重症筋無力症と胸腺腫との関係
重症筋無力症のうち,80%は胸腺になんらかの異常があるとOsserman20)(1956)は主張し,本症の15〜30%は胸腺腫を有し,胸腺腫の30〜75%は本症であるとしている,一方Harrison12)(1961)も本症の15%は胸腺腫を有し,残りのうちの約80%はたとえ肉眼的に正常に見えても病理組織的には異常があるとしている.なお最初の胸腺剔除術は1911年Sauerbrukにより甲状腺中毒症でかつ重症筋無力症の患者に行われ,効果をあげた.
重症筋無力症のうち,80%は胸腺になんらかの異常があるとOsserman20)(1956)は主張し,本症の15〜30%は胸腺腫を有し,胸腺腫の30〜75%は本症であるとしている,一方Harrison12)(1961)も本症の15%は胸腺腫を有し,残りのうちの約80%はたとえ肉眼的に正常に見えても病理組織的には異常があるとしている.なお最初の胸腺剔除術は1911年Sauerbrukにより甲状腺中毒症でかつ重症筋無力症の患者に行われ,効果をあげた.
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