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文献詳細

雑誌文献

臨床外科20巻6号

1965年06月発行

随筆

それからそれ(その6)—虎の皮の敷物と京都

著者: 青柳安誠

ページ範囲:P.788 - P.789

文献概要

 私はいま,毎日のように,厚手(あつで)の,その内面にはいつぱい,箸による傷あとのためによごれのついている茶碗で,食事をとつているが,そのふちの一部もちよつぴり欠けているものの,私にとつては,この茶碗はいろいろの想い出にまつわつているので,どうしても棄てさることができずに,すでに20年におよんで愛用しているものである.
 というのも,この茶碗は,先代清水六兵衛(後の六和)さんの作であつて,亡父がこよなく愛用していた遺物だからである.おもてには,紺色で蘭が描かれていて,50年を経ておりながら,その色彩はまことに鮮かである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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