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文献詳細

雑誌文献

臨床外科20巻7号

1965年07月発行

文献概要

特集 術後感染症

心臓外科における術後感染症

著者: 榊原仟1 林久恵1 荒井康温1

所属機関: 1東京女子医大外科

ページ範囲:P.867 - P.870

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はじめに
 1950年気管内麻酔の発達に伴い胸部外科は著しく発展し,抗生剤の種々発見によりその進歩も目覚しくなつた.しかし腹部の手術に較べ比較的術後感染が多く,その治療にも感染源に対する抗生剤の使用が重要な役割をなすようになつた.病院内にもいわゆる「Hospital Disease」等と云われるようなあらゆる抗生剤に対しての耐性菌が蔓延し,手術機械の消毒,手術操作は勿論のこと,感染予防に対する抗生剤の使用法の選択が重要となり,なお一旦感染を起こした場合は,感染源に対する抗生剤の使用法もむずかしくなつて来ている.著者らは心臓外科に限つて術後感染につき,いささか検討を加えたので最近の傾向とその難治例について記載する.
 なお最近頻発する輪血後肝炎も一種の術後感染症とみなし得るのでその発生と対策についても附記する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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