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文献詳細

雑誌文献

臨床外科20巻8号

1965年08月発行

文献概要

グラフ

気腹像を示す穿孔性腹膜炎

著者: 四方淳一12

所属機関: 1東京都立墨東病院外科 2東京大学

ページ範囲:P.983 - P.988

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 急性汎発性腹膜炎は緊急開腹手術を要する疾患であるが,その診断は困難な場合が少なくない.一般に腹部単純X線撮影によつて腹腔内に遊離空気またはガス像(気腹像)を認めれば消化管穿孔よる急性汎発性腹膜炎と診断され,その大多数は胃・十二指腸穿孔によるものである.
 消化管より腹腔内に空気またはガスが遊離するには消化管の穿孔部の附近に空気またはガスが存在していることの他に,消化管内腔の圧が腹腔内圧より高いことが必要である.胃・十二指腸穿孔の場合にはこの二つの条件を満足している.一方,腸管の穿孔の場合でもイレウス状態と合併すれば気腹像を呈する場合がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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