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特集 癌手術例の検討
乳癌のリンパ節転移と術後遠隔成績
著者: 島田信勝1 石井良治1 天晶武雄1 吉崎聰1 中川自夫1 榎本耕治1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部外科
ページ範囲:P.1029 - P.1032
文献購入ページに移動慶大外科教室において施行しつつある手術法に二つの方法のあることも御承知のことと思うが,念のため略述する.すなわちその一つはHalsted法であり,他の一つは臨床的にSteinthalのⅠ,Ⅱ度と思われるもので,腫瘤が大胸筋あるいはその筋膜に癒着していない場合には,筋膜は切除するが大小両胸筋は切除しない方針をとつている.ただし腋窩リンパ節廓清は十分行なうこともちろんであり,また通常はその必要性は殆んどないがリンパ節廓清に胸筋切除を必要とする場合はそれを行なうこともあるが極めて稀である.なお術後はいずれも1週内外の早期より放射線療法を実施している(臨床と研究,41巻,11号,2075頁,昭39).
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