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薬剤の知識
抗性物質使用上の注意(1)
著者: 真下啓明1
所属機関: 1北海道大学第2内科
ページ範囲:P.1108 - P.1109
文献購入ページに移動I.薬剤選択についての注意
一つの抗生物質で感染症のすべてに有効であるものはない.広域抗生物質と称されるものもやはり限界がある.また逆に病原体の側から眺めれば当然選択薬剤の順位がある.しかしこれは試験管内抗菌力の強さでの問題であるから,臨床的には薬剤の可能投与量,薬理学的性質,また副作用,さらに病態如何を考えねばならないことになる.
原則的には起炎菌に対する薬剤感受性試験の結果どの薬剤を用いるかを決定するのが理想的である.とくにブドウ球菌あるいは大腸菌,赤痢菌等のグラム陰性桿菌,結核菌などは薬剤感受性に幅があり,常に同一薬剤がよいといえない.一般感染症については,この感受性試験結果の判明するのを待てないことも多い.
一つの抗生物質で感染症のすべてに有効であるものはない.広域抗生物質と称されるものもやはり限界がある.また逆に病原体の側から眺めれば当然選択薬剤の順位がある.しかしこれは試験管内抗菌力の強さでの問題であるから,臨床的には薬剤の可能投与量,薬理学的性質,また副作用,さらに病態如何を考えねばならないことになる.
原則的には起炎菌に対する薬剤感受性試験の結果どの薬剤を用いるかを決定するのが理想的である.とくにブドウ球菌あるいは大腸菌,赤痢菌等のグラム陰性桿菌,結核菌などは薬剤感受性に幅があり,常に同一薬剤がよいといえない.一般感染症については,この感受性試験結果の判明するのを待てないことも多い.
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