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特集 腹部外科の臨床 研究と報告
大網膜炎症性腫瘤の1例
著者: 中隆1 新野武吉1
所属機関: 1金沢市聖霊病院外科
ページ範囲:P.1265 - P.1266
文献購入ページに移動 腹部臓器の悪性腫瘍から転移した大網の腫瘍の発生は稀ではないが,大網に原発的に発生せる腫瘤は珍らしい.炎症性のものとして結核,梅毒,アクチノミコーゼ等の特殊炎症性のものは少なく,虫垂炎,胆嚢炎等の腹腔臓器の炎症から由来するもの.また,虫垂切除時およびヘルニア手術時の結紮糸を中心とした腫瘤は少しとしない.すなわち,Schnitzler,Braun等の名を付した腫瘍が知られている.しかしわれわれは最近開腹手術の既往,また臨床的に何ら腹腔内に著しき炎症を自覚しない炎症性大網腫瘤の1例を経験せるにより報告する.
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