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文献詳細

雑誌文献

臨床外科21巻1号

1966年01月発行

文献概要

グラフ 外科病理アトラス グラフ解説

気管支拡張症および肺嚢胞症

著者: 鈴木千賀志1

所属機関: 1東北大学抗酸菌病研究所

ページ範囲:P.84 - P.88

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1.気管支拡張症
 気管支拡張症とは,中等大の気管支が拡張したもので,気管支の拡張形態によつて円筒状,嚢状および両者の混合型の3型に分けられる.
 同筒状気管支拡張症は,主として第3〜5次気管支が円筒状に拡張し(グラフ①),気管支壁の弾性組織および筋組織が破壊され(グラフ②),拡張した気管支の末梢部にはしばしばグラフ③のごとき閉塞性気管支炎または細気管支炎がみられる.本症の発生因は,種々挙げられているが,気道の感染と閉塞とが主要なもので,患者は乳幼児期に肺炎,気管支炎,百日咳,麻疹等の急性呼吸器疾患の既往歴を有しているものが多いが,未知な内的要因の関与も想定されている.また本症は,しばしば慢性副鼻腔炎を合併し(Mounier-Kuhn's syndrome),また稀にはこれらと内臓転位症の3者を合併するもの(Kartagener's syndroine)もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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