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文献詳細

雑誌文献

臨床外科21巻10号

1966年10月発行

文献概要

外科の焦点

上皮小体の外科

著者: 瀬田孝一1

所属機関: 1岩手医科大学第1外科

ページ範囲:P.1339 - P.1345

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はじめに
 内分泌腺としての上皮小体は,生体のCaおよびP代謝に決定的役割を有する臓器である.原発性上皮小体機能亢進症(primary hyperparathy-roidism)は,従来,汎発性線維性骨異栄養症(Os-teodystrophia fibrosa generalisata,von Reckling-hausen)により代表されてきたが,Albright1)らが本症に尿石症の併発頻度が高率なことを報告してより,尿石症の原因として注目されるようになり,さらに消化性潰瘍2)および膵炎3)の併発、最近はZollinger-Ellison症候群との関連4)が注目され,また精神障害5),高血圧6)などの原因疾患としても重視されるようになり,外科臨床において,これら諸疾患における本症の発見と,その根治的治療は予後の点からも重要となつた.また主として腎不全による続発性上皮小体機能亢進症(secondaryhyperparathyroidism)に対する外科的治療,さらに悪性腫瘍にて臨床的に上皮小体機能亢進症と区別し難い偽性上皮小体機能亢進症7)(pseudo hyper-parathyroidism)が注目されるようになり,続発性機能低下症(induced hypoparathyroidism)においても外科的治療に問題がある.
 これら上皮小体をめぐる外科臨床およびその外科治療を中心にして述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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