文献詳細
診断のポイント
文献概要
Ⅰ.膵癌
最近10年間に,膵癌または黄疸(おそらく膵頭部癌)という臨床診断で開腹した症例は32例であるが術前診断の適中したものは23例であり,誤診例は9例であつた.誤診例9例の内訳は慢性膵炎4例,総胆管癌3例,胃癌,後腹膜腫瘍各1例である.やはり慢性膵炎との鑑別は問題になるが,膵癌は慢性膵炎に比較すれば臨床的に診断しやすいようである.それは発生部位からみて膵癌の約65%は膵頭部癌であること,年齢的には50〜60歳台に多くみられ症状も比較的固定していることによる.ちなみに体部癌は約7%,尾部癌は約10%,広汎性癌は約18%といわれている.
最近10年間に,膵癌または黄疸(おそらく膵頭部癌)という臨床診断で開腹した症例は32例であるが術前診断の適中したものは23例であり,誤診例は9例であつた.誤診例9例の内訳は慢性膵炎4例,総胆管癌3例,胃癌,後腹膜腫瘍各1例である.やはり慢性膵炎との鑑別は問題になるが,膵癌は慢性膵炎に比較すれば臨床的に診断しやすいようである.それは発生部位からみて膵癌の約65%は膵頭部癌であること,年齢的には50〜60歳台に多くみられ症状も比較的固定していることによる.ちなみに体部癌は約7%,尾部癌は約10%,広汎性癌は約18%といわれている.
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