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文献詳細

雑誌文献

臨床外科21巻11号

1966年11月発行

文献概要

特集 小児疾患の早期診断と手術適応

小児の脳神経疾患の早期診断と手術適応

著者: 桑原武夫1

所属機関: 1東京大学医学部脳神経外科

ページ範囲:P.1495 - P.1501

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はじめに
 乳児期における脳の発育はめざましく,生後1年のうちに脳は135%重量を増すという.そのため,この時期に頭蓋内に何らかの病変があると,脳の発育はいちじるしくさまたげられる,したがつて,治療によつてその疾患を治癒せしめえたとしても,治療が早期に行なわれたのでなければ,後に高度な知能障害を残すことになる.この意味においても,乳児期における神経疾患の早期診断はきわめて必要である.ところが,乳幼児は自分で症状を訴えることはできないし,また,精密な神経学的検査も困難で,こまかに症候を拾い上げることがむずかしい.そのため診断はとかくおくれがちである.要するに小児,とくに乳幼児期に神経疾患の早期診断は,きわめて必要なことではあるが,なかなかむずかしいといえる.
 小児の神経系疾患は,先天奇形,外傷性疾患,腫瘍,炎症性疾患,血管障害の多岐にわたつている.以下,各項目の主要な疾患について,早期診断上注意すべき点ならびに手術適応のあらましを述べることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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