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文献詳細

雑誌文献

臨床外科21巻11号

1966年11月発行

文献概要

特集 小児疾患の早期診断と手術適応

先天性巨大結腸症の早期診断と手術適応

著者: 植田隆1

所属機関: 1大阪大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1525 - P.1529

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はじめに
 先天性巨大結腸症はヒルシユスプルング病,(Hirschsprung's disease)と同義語であることは周知の通りである.ところが近年"無神経節性巨大結腸症"(aganglionic megacolon)とか,無神経節症(aganglionsis)とかいう病名が広く使用されはじめている,その理由は,巨大結腸そのものが本態的病変部ではなくて,直腸末梢からsigmaあたりまで,すなわち巨大な結腸の末梢から肛門に至る間の一見正常サイズを示す腸管の壁内神経叢が先天的欠損を示すことが疾患の本態であつて,巨大結腸そのものは2次的作業性肥大に過ぎないことが判つたためである.
 すなわち,巨大結腸症=ヒルシユスプルング病ではなくなつたのである,新生児期の本症を数多く取り扱つている著者らは巨大結腸を示さないヒルシユスプルンゲ病(aganglionosis)を診断し治療しているのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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