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文献詳細

雑誌文献

臨床外科21巻12号

1966年12月発行

文献概要

特集 虫垂炎—その困難な問題点

開腹して虫垂炎の見つからなかつた場合の処置はどうすべきか

著者: 志村秀彦1

所属機関: 1九州大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1655 - P.1659

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はじめに
 一昔前は虫垂炎といえば死病として怖れられたものであるが,最近では手術の安全性のため「ああアツペか」と馬鹿にされるほどポピュラーな疾患となつている.事実大学病院を訪れる患者はほとんどなく,大部分が実地医家の手で手術されている現状である.しかしあまり安易な気持で手術すると時に手いたい目に会うことがある.すなわち一つは虫垂炎と誤診して他の重大なる疾患をみのがすことであり,一つは術後の合併症の発生であるが,もう一つ術中どうしても虫垂が発見できない場合がある.第1,第2の問題は他の執筆者によつて述べられると思うので第3の問題についてその原因および対策を筆者の経験から述べてみたい.
 まず発見し難い原因であるが2つの場合が考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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