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文献詳細

雑誌文献

臨床外科21巻12号

1966年12月発行

外国文献

halothane,他

ページ範囲:P.1702 - P.1705

文献概要

 米国National Acad.Sci.のなかに1962年10月halothane研究小委員会が設けられ,J.P.Bunkerがchairmanとなり,1963年6月から大規模な研究がすすめられてきたが,最近JAMA197(10):775-788,Sept.5, 1966)にその結論が報告された.まず1959〜1962間の各種全身麻酔薬による致命的肝壊死の頻度が比較検討された.hによる広汎肝壊死は稀である.ショック・敗血症・前駆する肝傷害がその基盤になる.他の麻酔薬による全死亡率は1.93%だが,hでは1.87%で,hはむしろ安全な麻酔薬といいうる.胆石,開頭術についてもhは危険でない.middle-death-rateでもhは他剤に比し安全である.cyclopropaneの死亡率2.5%,hおよびN20—barbiturate 2.0%で有意差である.エーテルの研究はよくなされていて,その死亡率は最も低く出ているが,その使用がこの研究期間急減したので必ずしも確実でない.hを使用した病院間で死亡率に差があるのは問題だが,それは指標の取り方によるのでなく,今後の研究に俟ちたい.なお3個条ほど小委員会としてのrecom-mendationが附け足されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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